お客様の声とデータ紹介

たくさんの方々に、エコバルシステムを知って頂き、お車の性能を最大限に引き出し、快適なカーライフをお過ごしいただく事が、私どもエコバルグループの務めだと考えています。
エコバルシステムにより、たくさんの車を蘇らせてきたいきさつや、細かいデータなどをこちらに掲載致します。
より、詳しくエコバルシステムのことを知って頂くために、細かい文章にはなりますが、ご覧頂ければ何か伝わることがあると思います。(エコバルシステム スーパーバイザー 大山義男)
内容について、何かご質問などございましたら、Ramixまでお問い合わせください。

も く じ

■CO2削減の現状とエコバル施工への期待値

 月刊 自動車工学(株式会社鉄道日本社発行)への特集掲載で、高まる期待

★『10万キロのご褒美・・疾走BMWロードスター!』街乗りドライバー編

 お客様によるレポートです。高校教師をしている女性の感覚を臨場感たっぷりに物語形式にてご報告頂きました。
宇都宮店で施工したお客様の感想です。

■エンドユーザーの本音とエンジンを理解した【エンジンシステムクリーニング&再生治療】

 スパーバイザーによる整備工場の実態とエコバルシステムの在り方

★『日光いろは坂へ行く』街乗りドライバー編

 BMWロードスター ドライバビリティリポート第2弾!

■これでいいのかディーゼル車検

 実際に車検時に行われている現状に迫る!

CO2削減の現状とエコバル施工への期待値
CO2削減の現状 政府は全世界に向けて我が国の温室効果ガスを25%削減することを宣言したものの、世界各国の削減案もまちまちで足並みがそろっていないのが現状だ。さらに、政府宣言から貴重な時間が過ぎるばかりで、自動車対象のCO2削減具体策としてはハイブリット車や電気自動車など新車への代替を推奨支援するのみ。これに対して、国内の膨大な使用過程車への反映を考えた場合、目標値の実現には長期間を要することは今の社会現状を直視すれば容易に理解できよう。さらに、現在使用過程車に対するCO2削減策としてはこれといった有効と思える方策は無いに等しく”時は過ぎるが結果は見えず”という現状にある。
自動車工学(株式会社鉄道日本社発行)にエコバルによる大型車のエンジン洗浄による再生システムの特集記事が掲載されてから、全国からの問い合わせは増加の傾向にある。その内容は、一つの課題に集約されつつある。それは、今後の燃料代の高騰を懸念したもので、トラック・バスなどの大型車の燃費が10%改善されるという内容に大きな関心と期待感が寄せられたことだ。特に、長距離定期便を所有する物流業者からは、燃費の悪化が安定した事業継続を妨げていることが現実的な問題であり、これを乗り切るには燃費の改善が不可欠だという。
詳しくは、月刊自動車工学2010年4月号に掲載されている、無作為に選んだ4トン冷凍貨物車によるエコバル施工の実証結果をご覧いただきたい。
最終の排出ガス検証 AVL社のオパシメーターで排出ガスを測定すると、元のガスが綺麗だったこともあり、洗浄した後は黒煙0%という測定不能という結果になった。
ドライバーの印象 とにかく振動が無くなって静かになったことは驚きだ。以前は息つきしながら加速していたのだが、まったくストレスを感じる事無くスムーズに吹けあがるようになった。登坂路にはパワーバンドのトルクの太さが体感できた。
燃費の検証 このトラックは4人のドライバーが交代で使用しており、燃費にバラつきがあるのではないかと心配したが、施工前に2往復と施工後に2往復走行した定期便の燃費を比べると、施工前の5.11km/リットルに対して施工後は5.59km/リットルと、9.5%も向上した。
まとめ この結果から、高速道路を使用して長距離を走る定期便の最新鋭4トントラックにタービンに損傷があったというまれなケースにもかかわらず、エコバルの効果が実証された。特筆すべき点は、最新のDPF登載車でもあり、排出ガスデータでは車検には十分に合格する状態ながら、排出ガスデータには現れないエンジン内部の損傷がエコバル独自の診断で判定でき、各治療薬の効果が確認できたことだ。
 エンジンは、同年式・同型車両・同走行キロ数でも使い方で特性がまるで異なるため、その症状も千差万別と言える。したがって施工車両ごとに対応しなければならないが、エコバルではどんな症状の車にもほとんど対応できる。
 車の排出ガスが汚いということは、エンジンの効率が悪い、つまり燃費が悪いことにつながる。今年はポスト新長期規制が9月から施工されるが、新規登録される車両だけでなく継続生産車にも適用され、現時点では世界で最も排出ガス規制が厳しくなると予想される。常識的には、新車時の燃費は良いとしても、いつまでもその状態が維持できるものではない。新車時から少しずつパワーが落ち始めると同時に、燃費も次第に落ちていく。これは排出ガスを測定すればすぐにわかることで、エコバルでは施工前後の排出ガスのデータ計測を必ず実施し、その結果を公開しながら検証している。
 従来は、使用過程車ではエンジン性能が低下することは一般的な常識で、仕方のないことだとされてきたが、もしも使用過程車のエンジンがオーバーホールしなくても新車並みに再生でき、その効果が長期に持続できるならば、これに勝るものはない。現在これに代わる整備技術は見当たらないが、技術は日々進歩しており、常識や経験則に縛られない新しい整備技術として極めて有効な方法ではないだろうか。
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『10万キロのご褒美・・疾走BMWロードスター!』街乗りドライバー編

( 車の状況2年間 )

平成11年BMWロードスター 排気量2000CCの5MT。ボディーカラーはディープブルー。
2年前もうすぐ8万キロになろうというところで、知り合いから譲り受けた全くのノーマル車。
今どきETCもナビもついておらず、エアコンと6連奏CDチェンジャーがついているだけ。
1目見て金額と色が気にいり、所有することになったが、運転免許を取って以来のMTであったため慣れるのに苦労した。

3ヶ月ほどの間は、坂道と渋滞が嫌で繁華街には入っていけなかった。1年後、停車時の振動(このまま止まるのか?恐怖)と老人独特のゼコゼコした息苦しいような音が気になりエコバル治療を小野口自動車で実施。アクセルを踏んだ時のスーと伸びる感じと加速がもちろんよくなった。息苦しさも消え、今にも止まってしまうのではないかという振動もなくなり、結果として平常時12〜13キロ/リットルをコンスタントに維持している。こんなに古い車で大丈夫なのかという不安が、全く無くなる訳ではないが大いに改善された。
気をよくした私は、車に対する愛情が芽生え始め、ライトを白く(HID)し、ハンドルをモモのRACE3000に換えた。昨年の夏、走行中にリアタイヤのバルブがバーストしたためタイヤをヨコハマS−DRIVEに4本交換。
もちろん素人の私にタイヤの違いがわかるはずもないので、絶大な信頼を置いている
小野口氏に選んでいただいた。
「そこそこスポーティーなもので頼みます」とだけ伝えてだ。大まかな交換作業は、以上である。
(2月中旬)
支払いに立ち寄った小野口さんからある提案がだされた。
「Yさん、今度足回りやってみませんか?」いつものボッソとしたノリでだ(しかし、このノリがすごいのだ!)。

足回り?どうするんですか」「うちが取引しているオイル会社で出してるものなんですが、刷毛で塗るんです」
「何を塗るんですか?」「ナノレベルで金属を変化させる液体塗膜系治療薬REMAX-MAGです」 「ナノレベル?それを塗るとどうなるんですか?」「簡単に言うとネコ足になるんです」ネコ足?」「ネコの足裏には肉球があるでしょう。あの感じで振動とかを吸収して、走りがまるっきり変わっちゃうんです」子供のころ買っていたネコのクロの足裏には、確かに赤黒い肉球が何個もついていた。それをふにゃふにゃ押して遊んでいた。ぎゅーッとつまんだりしても、中身が飛び出さなかった。車に塗るだけで変わる?一体何を言っているのか訳がわからない。クロの肉球も意地悪く力を入れすぎると、泣き声「ニャーニャー」も「ギャー」に変わり、つめを立てて飛び上がった。その日、状況を理解できない私の頭も「ギャー」だった。
(3月6日土曜日)
施工当日(走行距離99,987キロで入庫)。懐疑心よりも実際にどう変わるのかという興味に勝てず、施工を依頼。基本的には、何でもやってみなきゃわからないし、市場価値ウンヌンを度外して自分が納得すればいい話だから。特に新しいことをやるには、勇気と決断が必要!“好機を逃すな”それが私の座右の銘である。PM13:30想像通り、タイヤを外しリフトした。このとき初めて自分の車の底を見た。オイル漏れが何箇所か確認できる。ライトを当てると、オイルのにじみがはっきり見える。排気マフラーも当然錆が出ている。塗布する箇所をきれいにボロ雑巾で拭く。タイヤと車体が接するほとんどの部分をだ。サスペンションダンパーを見て、同意を求められた。「渡辺さんのZは足が長い車だね」。そういわれても、どういことか。「サスペンションアームも形が独特だね」他の車の底を知らないので返答に困る。

*ここからは車の説明書をみながら、だいたいこの辺にも塗っていたと記憶をもとに書く。
車に関するやたらに多いカタカナ用語をほとんど知らないからだ(何しろ単なる街乗りドライバー)。
アルミボックスを持ち、ツナギの上にM1ジャンバーを着込んだ男性が登場。ここから、“カーマジックショウー”がはじまった。三脚の上にそのボックスを載せ、白い容器から無色透明の液体を受け皿に取りだした。ツンとしたニオイもない。別のこれまた白い容器から透明の液体を取り出し、混ぜ合わせる。「これがナノレベルで金属を変化させる液体だよ」この男性をとりあえず“ドクター(博士)”と呼ぶことにした。(のちに大山さんという名前であることが判明するが、初めはわからない)「それじゃあ、やるか」掛け声とともに、完全手作業の刷毛塗り作業が始まった。 見た目は、塗装工のようである。コイルスプリング・ダンパー・サスペンションアーム・スイングアーム・ラテラルロッド・クロスビーム・ブレーキ等に塗布。「マフラーの音も変えるかい?」そう言われると、後に引けずやるしかない。「じゃあ、やっちゃいましょう」ついでだからと自分に言いきかせ、大幅な塗布を依頼。少しずつ慎重に謎の液体を塗りつけていく。塗った部分は、もちろん黒光りしている。ドクターはさらに、アルミボックスから別の液体を取り出している。受け皿で調合を行い、今度はグレーの色になった。タイルの目地を埋めるグレーのパテの様だ。グレーの液体を、前回塗った部分に重ね塗りしている。刷毛の力具合で塗りが均一にならないとだめらしく、ドクターの激に小野口さんも反応する。「疲れちゃうからお茶飲みなさい」お母様のことばに甘え、鳩山首相の資産の行方をみんなで談義しているうちに、すべての作業が終えた。およその所要時間は2時間。リフトから降ろされたZ3。車体がだいぶ沈んでいる。タイヤとフェンダーの隙間が十円玉1個分ほど縮まっている。
「試乗してみて!」 ロードに出るためにハンドルを切るが、まず軽い。スッと鼻先が切れ、力はいらない。
ロードのつなぎ目や段差を気にせずに進むが、上下の振動は小さく1回で済む。コトン遠くで音と振動がする。突然で済みませんが、みなさんはどんなベッドに寝ていますか。多くがマットの中にたくさんのスプリングがあり、振動を調整するタイプのものだと思います。抵反発マットレスなるものを知っていますか。運搬に関しては、家具屋泣かせのシロモノですが、寝心地はすばらしい。私のものは、NASAで開発されたもので、重さが2人がかりでやっと運べるほどの重量がある。しかし、寝返りを打っても音はせず、体の重さにあわせて沈むので体のゆがみがなく、いつもフラットな姿勢で寝ることができる。ジャンプしても、ゆっくり小さく沈み重量を吸収してくれ、起き上がるとゆっくりマットが形状を回復する。その感覚なのだ。衝撃緩和剤のはたらきで、極めて小さなショックで済んでしまう。ネコの球盤が、コツコツわだちの段差を拾い、ショックと音も吸収する感じに変わると説明を受けていた。しかし、私には毎日寝ている抵反発マットの感覚に近い。体に届くまでに、衝撃が吸収されて小さく振動が届くだけ。それも1回。瞬時に吸収し、瞬時にもとのフラットな状態に戻る。程度の悪いスプリング式のマットは、上下の振動をいつまでも伝えてしまいますがね。同時に車内に届く音も吸収され、小さくなっている。在来線のガタゴトから、高密度の新幹線から聞こえるコトンコトンのあの程度の音にだ。軽く、静かに、そして柔軟に。試運転から戻るZ3に乗り込んだドクターは、エンジンを吹かし始めた。マフラーから黒煙がボッホ,ボッホ出てきた。「このエンジンはよく回るね」「タコメーター見てて」ゆっくり3500回転まであげていく。軽くアクセルを踏むと5500回転まで、針がクルリまわる。「このエンジンは、3500回転で最もトルク(力)が出るから、このときにギアを変えてあげなきゃいけない。それがロードスターの走りだから」私がやっても、3500回転で軽くアクセルを踏み針がくるくる回った。ドクターは「これもやってみるか」つぶやき、ラジエターにまたまたグレーの液体冷却系治療薬REMAX-COOLを注入。「よく見てな」再び、3500回転まであげてアクセルを軽く踏む。針はレッドゾーンの7000回転直前まで一気に回った。「一体どういうこと?!」
さらにエンジンルームで衝撃の映像を目撃する。Z3のエンジン部分が、ブルンブルン武者震いをしたかのよう動き、笑っているのだ。レッドゾーンまで一気に吹き上げる時に。クフフフフという音を立てて笑う。「生きモノみたい」マジでそう思った。
「もう一回試乗に行ってきて」私の頭は、3500回転でギアを変えていくことを忘れないようにすると、運転が全く変わった!今まで、「2000回転がエコな運転だから」誰かが言ったことを真に受け、経済的走りが一番だと信じきっていた。
この程度だろうZ3の2000ccは・・(若干スピードを出すと、優越感に浸る程度)で納得しきっていた。しかし、それは全くの嘘っぱちだった。だらだらマーチ走りでは、Zの運転の楽しさなんて伝わりっこなかった。この車に対し2年間も申し訳ない思いをさせてしまった。なんてストレスのたまる走りをさせていたのか、今までの自分がバカらしくなる。信号で止まり、やや車間距離をあけて3500回転を目指しアクセルを踏み込みながらギアを上げる。音が重く、ストレートな力強さで加速する。(ズーン〜ズーン)タイヤも前面が接地せず、疾走しているみたいに軽い。トップアスリートやジャガーでもいいが、スピードが乗ってくると滞空時間が長く、 足の先端部分しか接地していないはずだ。Zもその走りに近づく。カーブのきついコーナー(もちろん見晴らしがよい)に、スピードをおとさず突入してみる。今までは、カーブに体がもっていかれ助手席に置いておくペットボトルや荷物までがドアのほうへぶっ飛んでいた。
(私のZにはカップフォルダーなるものが存在しないため)ところが、Zは涼しい顔でS字コーナーを駆け抜けた(路面をきっちりとらえながら)。
「こんなの簡単だぜ、スピードおとさず突っ込んで楽勝だから安心していいぜ」の余裕の走り。上下だけでなく左右の余計なブレ・動きがなくなり、助手席の荷物も動かない。そして何より、私のシートポジションは深く掛けたまま動かなくなった。これには、はっきり言って驚きだった。何か違うなと思っていたら、ロングノーズのZを後方でしっかりシートに体を預け、 余裕の姿勢で運転できるのだ。重心の移動が感じられずに、常に自分がその中心に座っているみたいなのだ。さらに、運転技術が格段に進歩したかのような錯覚にもあった。信号で止まる時も、重力の働きで前につんのめるような動きはない。あくまで、スーッと自然に止まってしまう。以前1度だけ乗ったことのあるZ3のMを思い出す。加速もブレーキもいたって自然で、ひやりとする心配がなかった。気分は何チャッテF1レーサーだ。錯覚は続き、4気筒のZが6気筒のM?もどきの働きじゃんと思える瞬間もでてきた。回るエンジンの息遣いは、明らかにトルクがアップしているようだ。ライトを点灯し走る車を見ながら、「もう元の世界には戻れない」と悟る。「みんな、どうして新しいことやってみないのさ。こっちの世界は、すごいぜ。まあ、やった人でないとこの体験はできないけどね〜」ルンルン気分で家路についた。 途中、走行距離が10万キロになった。
「はじめましてZ,これからよろしく」やさしくそして、興奮ぎみに語りかけた。
次にやってくる20万キロの大台への素敵なご褒美になった。
新たなZ3との生活のはじまりを予感させる1日でもあった。

以上の足回り処理にかかった費用は、是非EC−REMAX小野口自動車のHPで確認していただきたい。
エンジンのオーバーホール、ホイールとタイヤやダンパーとスプリングの交換、ローダウン、ドライブレッスンつきで工賃と部品代・講習代など全部ひっくるめて大工事をやったら、果たしていくら費用と日数がかかるだろう。まして、サスを換えたからといって自分の思い描く走りになる保証はどこにもない。
この日、約2時間の所要時間と●●万円の出費で済んだ。これを高いと思うか、安いと思うかはあなた次第だが、既存の車が新しい走りを手に入れるには十分お釣りのくる金額だと思う。新車を買おうと思うと、数百万の出費と長いローンが待っている。無駄なく今あるものを手入れして、楽しむことはある意味資源を無駄にしない生き方になるのではないですか。
「剛性と柔軟性をもつ変幻自在の足回り」それが、今回の作業で獲得できた。大工さんが木の上に置く水平器知ってます?いかなる状況下にあっても、常に水平のバランスをたもつ器械。私のZ3がまさにそれです。まさかと思う方、是非体験せよ!
翌日、あいにくの雨だったが車好きのおじさんのところへ報告に行った。
私のえもいわれぬ説明を聞いたおじさんのリアクションは、「Yさん、それ催眠術だよ。効くからと言って渡された薬が効いちゃうようなもので、人間の感覚ってそんなものだから」と言って、まるっきり相手にしてもらえなかった。「塗るだけで、金属の素材が変わるなんてありえないんだから」3度同じことばを繰り返した。
なんとなく気分までが暗くなった帰り道、交差点で3500回転まであげて加速してみる。バランスをたもちスピンするまもなく、左折する。
全く恐さを感じず、深いシートポジションを保ったまま曲がりきる。口笛を吹き「だからやってみなよ」再び悦に入る私は、車内ででかい声で叫んだ!

*ロングドライブとコーナーワークに関しては、夏休みに遠出をする予定があるので、第2弾のレポートこう御期待!
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エンドユーザーの本音とエンジンを理解した【エンジンシステムクリーニング&再生治療】

◆はじめに
一般的に人のからだを預かる病院で来院患者への対応は、何らかの診察なくしては手術はもちろんのこと、処方箋や治療すら行わないのが常識となっている。

一方、エンジン不調で入庫した場合、データスキャナや4ガス測定などの診断結果をもとに不調を解決すべき適正な治療を行わなければならない整備工場が、実際は大きく違うやり方で対応しているところを結構みうける。経験や感をたよりにいじりまわしてしまい、途方にくれている光景をよく見かけるのは私だけでしょうか。
結果とんでもない状況に陥ってしまうことや無駄に部品を交換してもいっこうにその症状が解決されない最悪のケースも起こる。ユーザの不安と不満も当然起こるわけである。
現在カーメーカでは、エンジンの排出ガスが地球環境を破壊している事実が公になってきたこともあり、あわてて低公害車なるものを開発し競って販売している。世界的な規模で低公害車の市場投入が始まっている。
一方、既に53年規制等によって生産されたいわゆる現時点では地球環境に悪い車がまだわんさか走り回っているのも現実である。
実際これらの車は故障車ではないが走る公害車とも言える。適正なエンジン整備なくして地球環境を守るなんてことはおくびにも言えない車達なのである。
8500万台の内約5000万台が走る公害車に該当する恐るべき現状があることを果たしてどれだけの自整業者が知るだろうか。
現実問題としてこれらの車は、燃費、エンジンの性能等でかなり低下していることも診断と排気ガス計測で証明されている。言い換えれば、これらはユーザの経済的負担を時々刻々と増加させている傾向の車達ということだ。

これから述べることは現在でも5000万台以上の走る公害車を対象として経済的負担の大幅軽減と地球環境の悪化を鈍化させる両方を同時に達成するにはどうすべきかを解いていく。
最低のユーザ負担で最高の結果を生み出す必要がある。現在の整備技術では極めて困難と思えることではあるが、落ち着いて考えるとごく簡単なことであることが誰にでも判る事実にぶち当たる。新車がどうであったかを思い起こしてみれば一目瞭然である。中古車を新古車へ変身させるいわゆる、新車への再生治療である。

◆ディーラでも余り見られない初回車検時の エンジン診断
人の健康について考えてみよう。人の日常における不快感や違和感は、その感覚が異常だと考えたとき親に相談するとか病院の門を叩き適切なアドバイスを受け対処を決めているのが大半であろう。
この繰り返しで人の健康は維持される。

車の場合を考えてみよう。新車を購入したとする。納車され早い人で2週間もあれば1000km点検だ。
よっぽどの事がない限り、定例の点検とオイル交換程度でその整備は終わる。走安性や異音などまずありえないのが新車の常識だ。
以後、毎日約40kmの通勤と土日のドライブなどで、1000km/月を消費し初回車検時には36000kmを走破していた。なんてことはありふれた話である。
さて、ここからが問題である。販売ディーラから1ヶ月前に車検の案内レターが郵送された。よく見ると車を持ち込んだ場合5000円値引きとあった。
更によく見ると月初めから先着100名様にはオイル交換無料とあった。
早速ディーラへ電話し車検を申し込んだ。金曜日の会社帰りに愛車を持ち込むことで了承し、ついでに最近気になる車の状態を伝えた。
その内容とは…、燃費が悪くなってきた、エンジンが暖まっているときの始動時間が長い、信号待ちで時々エンジン振動が大きくなりエンストした。
車検当日会社帰りにディーラに愛車を持ち込み受付していたら購入当時の営業がきて『Aさん車の調子はどうですか』と聞いてきた。気になる内容を説明した。営業は、『よく調べさせます』と言ってサービスルームへと消えた。5〜6分で営業が戻り、車検は30〜40分で終わるのでロビーで待つようにと言われた。
ロビーは自分の車が良く見える位置にあり、リフトアップの最中だった。この際車検がどんなことをするのか見ようと思い目をやるとサービスマンが下回り点検をしているところだった。
その後4輪あたりの点検を終了しリフトが下がった。ボンネットが開けられ、なにやら点検の様子であった。20分ぐらいたってリフトが再び上がりオイル交換が始まった。これで終了なのかと思い目を離した。
暫くして営業とサービスマンがやってき、車検の終了が告げられ同時に『車の異常はありませんでした』と言われた。
ちょっと待てよ、気になる不具合はどうなのかと思い、営業に聞いたところ、『Aさんの車はまだ新車ですから、大丈夫ですよ』との回答が返ってきた。
大丈夫と聞いたので、燃費も、エンストも解決していると思った。ディーラを出て帰宅途中、車がなんとなく調子よくなったような感じがして内心うれしくなった。
燃費チェックを思いつき、行きつけのスタンドで満タン給油し、ついでに洗車もした。それから…燃料は10日でEレベルになり、再び満タン給油して驚いた。
燃費が全然良くなっていない、さらに車検時にオイル交換したにもかかわらずスタンドのスタッフから『オイルが汚れているよ』と言われ愕然とした。10日でオイルが真っ黒。気分が悪いのでスタッフの勧めもあり、オイル交換を頼んだ。
言うまでもないが、それ以来ディーラへの足は遠のいていった。
これは実話である。このような体験を最近耳にするケースが増えた。

Aさんの車はこの後も「気になる不具合」は解消されず、ディーラーフロントとエコバルスーパーバイザーが知人であったこともあり、相談を受けたことからエコバル施工をする運びとなった。
Aさんの車は、いわゆる保証対象外であり、故障というわけではないが、Aさんとしてはディーラーに何とかしてほしい、というのがユーザーの心理として当然の気持ちだろう。しかし、ディーラーとしても出来る事はやって、困り果てているという印象だった。
そこで、実際にエコバルを施工した経緯を、初めは疑心暗鬼だったAさんとのやり取りを含めてご紹介しよう。
こういった事例はディーラーでも少なくないらしく、興味を持ったディーラーのフロントスタッフも休日を取ってまでその施工に同席した。

◆検体(排気ガス)の測定
では、この事例でディーラの対応のどこが駄目なのか考えてみよう。
Aさんは、車検申し込みと実施時に、《燃費が悪い・信号待ちエンスト・始動時間が長い》と、具体的な不具合を伝えているにもかかわらずディーラは明確な診断なしで終了時《問題はありませんでした》と答えている。
ここに大きな食い違いが生じているのである。Aさんは、エンジンの不調を訴えているのに対し、ディーラ側は車検結果について答えている。その証拠に、車検時にエンジン不調の検証の為の走行試験などやっていない。
《新車だから問題ないですよ》との営業の一言からも伺えるように初回車検のエンジン診断はよっぽどの事(ダイアグコードあり)がない限りやっていない証明である。
初回車検はまだ新車であるとの一般的見解なのではないだろうか。悪く言えば車検の生産性をあげるための流れ車検ともとれ、Aさんの意見は無視された格好となりAさんのディーラへの信頼度を著しく落とし、足が向かなくなった訳である。
  そこでAさんの不満と要求を満足させるにはどうすれば良いか考えてみよう。
Aさんは決してエンジンに関する知識が豊富ではない。一般的なカーユーザである。技術的になど理解していない。
   《燃費が悪い》《エンストする》《始動時間が長い》これらは車のことを良く知らない人にでも明確に体感できる。なぜかと言えば、形があるからである。
   病院でも完治か否かは診察時の症状と検査結果で証明される。ここで症状とは健康時の平均的検査数値との比較によって設定される。
一般的な検査内容は、検温・検尿・場合によっては検便、ここで重要なのが検体の検査結果である。内臓疾患や、循環器系の疾患がこれによって発見される。

エンジンでも同様ではないか。人の内臓疾患や循環器系疾患をエンジンに例えれば、燃焼異常、オイル潤滑不良やブローバイガス増加による燃焼異常がこれに相当する。燃焼不良の継続は燃費の悪化につながり、潤滑系統の不良は動弁系・駆動系のフリクション増加につながる。
又、ブローバイガスの増加による燃焼不良も燃費やエンストに大きな影響を与える。
燃焼不良はどう見つけるか。人と同様に検体の検査結果からおおよそ判明するではないか。要するに排気ガス計測を行うのだ。
エンジンからの排気ガス、正確には排出ガスと定義するが、CO2・O2・CO・HC・λ(ラムダ)のことだ。これらガスの濃度と比率に燃焼状態が反映される。ガソリンエンジンであれば燃料と空気の燃焼より生成される成分の組成、簡単に言えばその割合にエンジンの健康状態、燃焼の良否が明確に示される。
もし新車や完全燃焼のエンジンであれば、CO2=15.2%・O2=0.01%・CO=0.002%・HC=1ppmとなる。これらは既に科学的証明がなされ、全カーメーカでのエンジン設計においては勿論、エンジン燃焼実験でもこれら数値が適用されていることは今更述べるまでもない事実である。
Aさんの場合も排気ガス計測で、燃焼不良が明白になったはずだ。実は車検から1ヶ月たってAさんから燃費悪化の相談を受けたのです。
早速Aさんから事情を聞いたところ、依然として燃費やエンストが解決されないとのこと。Aさんにはしっかりと時間をとってもらい、じっくりとした対処をすることで了解を得、原因究明と対策を行うことにした。
早速、排気ガスを計測した。
結果はCO2=13.2%・O2=0.7%・CO=0.8%・HC=178ppmであった。ブローバイは、HC=1300ppmを計測した
解析と説明をまずCO2から行った。新車時15.2%が約10%の不完全燃焼がある。O2は70倍も増加していることから過剰空気と診た。更に吸入空気が燃焼せずに排気管から残留酸素として放出されており不完全燃焼の典型例である。COに関しても不完全燃焼を示しており、HCは生ガスが出ていることを示している。触媒後流での計測結果なだけに排気マニホルドでは、
HCは確実に2600ppmを超えているはずである。簡単な計測結果からでも、Aさんの愛車は燃費悪化と、未燃焼ガスの吹き抜けが増加しブローバイガスが完全燃焼を妨げていることは疑う余地はなかった。
オイルチェックも行い、レベルゲージに酸化跡(錆び)があった。明らかに未燃焼を伴う不完全燃焼エンジンの典型であった。
オイル交換のサイクルは約5000kmで一般的だ。
これらの説明にAさんは納得しなかった。なぜなら新車購入時にディーラからは、エンジンオイルの交換は大体10000kmで良いと言われたからだ。しかしスタンドでの勧めもあって、5000kmで交換していたと言う。
原因究明の最後に、データスキャナで診断した。ダイアグコードは表示されずセンサー系の断線や機能不良ではないと判った。スキャナでのアイドリングデータは、TW=87℃で 625〜775rpmとハンチング、TP=3.4ms
HW=1.15〜1.20、AAC=48%、ADV=8〜11BTDC、TH=0.48v
こんなところで、既に燃費悪化とエンストの恐れありと判明した。
さあ、原因が判明したのでいよいよ対策である。
Aさんには簡単な説明をした結果、驚きとともに少しは理解し始めたようである。更に、Aさんには計測データが整備前データであることをよーく納得させた。
Aさんの車の診断結果をまとめるとこのようになる。
●センサーや電気系統の故障でない。
●エンジンの機械的故障でもない。
●メインテナンスは、ごく一般的である。
●走行距離も36000kmと普通。

しかし、次の内容が問題である。
@.排気ガスデータが不完全燃焼を示している。
A.スキャナデータで、TPが異常に増加している。
B.ADVデータが遅角している。
C.AACデータが開きすぎている。
X.そしてアイドリングデータが振れ過ぎである。
結果は、故障車ではないが、典型的なエンジン不調車だ。新車時のフィーリングとは大きくかけ離れているとAさんもうなずいていた。

◆診断結果を重視したエンジンの再生治療
Aさんの車は電気的にも機械的にも異常はない。但し摺動部の経年磨耗はあるだろう。故障車ではないので分解の必要は全くない。
しかし、燃焼室をはじめとして、動弁系、駆動系、エンジンブロックのメインギャラリ、点火プラグなど、燃料系統と潤滑系統に著しい経年汚損が考えられる。『分解でもしなければ困難ではないですか』とのAさんの問いに否定はしなかったが、分解と同等の整備結果が得られる整備技術があることを誤解のないように伝えた。
Aさんは不思議な面持ちであったが、整備の一部終始を見てもらう為立ち会ってもらうことにした。
先ずオイル潤滑系統クリーニングのセッティングである。リフト操作が伴い危険が伴う為Aさんには少しはなれて見るよう伝えた。
 ドレインから廃油を抜いたが案の定オイルはタール状になっており更に、廃油がかなり錆くさい。確実にエンジン内部に錆の発生が伺える。
オイルパンとオイル注入口にクリーニング用フィッティングを装着し、セッティングを完了した。オイルエレメントはクリーニング中に発生するスラッジをブロックする目的で装着したままにした。Aさんへの説明を行う。
 『先ず、燃料系統は、先ほどの排気ガス計測結果で、エンジン内での異常燃焼を検知しておりインジェクタと言われるエンジンに燃料を供給する装置と、空気と燃料の混合気をエンジンに送るインテークマニホルド、その混合気をエンジンに吸い込む吸気バルブ、そして燃焼室の各部品、ピストンとかリングとかに長年にわたってこびり付いた付着物を取り除く必要がある。
これらの部品は燃費の良かったときと比べて比較にならない程汚れていることが考えられます。汚れを可能な限りとってやらないと燃費アップは期待できません』
『今度はオイル潤滑系統の治療ですが、潤滑系はその名が示すとおり、人に例えれば心臓に相当し、血管にコレステロールなど多量に付着した場合適量の血液が負荷状態に合わせて体内循環できずいろいろな不具合が起こるのと同じで、エンジンでも潤滑系統に付着したオイルスラッジがオイルの正常な潤滑を妨げます。
最悪な場合、エンジンの焼き付などを起こすのです。そして、エンジンが高回転時、オイルの循環量が不足しエンジンが高温にさらされその結果オイルがその高温部で酸化しこびり付きを起こすのです。
当然オイルの流れは悪くなり、エンジン部品の磨耗が早くなるのです。よくエンジンから変な音がする原因も大半はこれです。Aさんも赤茶けたレベルゲージを見ましたね。エンジン内部で錆が発生している証拠です。
このまま放置するとさっきのような結果になる恐れがありましたね。
溶剤はフィラーキャップから常時5L/分でエンジンに送り込み、ドレインからは汚れた溶剤を常に同量を回収、再生しクリーニングします。時間は約30分程度です』との説明に、Aさんから間髪をいれずに『えっ、何年もかけてこびりつき汚れたエンジンが30分でキレイになるんですか、それに燃費も良くなるんですか』との質問が飛び出した。
『今までであれば、エンジンをバラバラに分解して目に付いた汚れを洗浄液で洗い、又組み合わせるオーバーホールが一般的でしたが、この方法は、エンジンを回しながら、更に必要な回転数でのクリーニングが可能なためオイルが回るところ全体に専用溶剤が行き届きます。

更にエンジンの油温を約100℃近くまで上昇させクリーニング効果を大幅にアップさせると同時に短時間で出来るのです』。Aさんは説明にかなり納得したらしく、期待大の様子であった。
早速、クリーニングに取りかかった。Aさんへの説明に20分を要しエンジンは若干冷えてきた。
まず、送油ボタンを押しエンジンに5リッターの溶剤注入を行った。5リッターを
30秒程で送った。
さあ、いよいよエンジンシステム再生のスタートである。Aさんにその旨を告げエンジンを始動させ、暖気運転を開始した。
エンジンからの回収溶剤温度が50℃(エンジン内油温は約80℃)に達し暖気完了を確認し、エンジン回転数を1500rpmに徐々にアップさせ、異音と振動を確認した。
アイドリングから1400rpmの範囲で異常にエンジン振動があり、この車の常用回転域であることが分かった。
このバンドのトレースレーシングを行っているとドレインの回収溶剤がみるみるうちに黒く濁っていく様子が確認できた。
5L/分の循環流量の溶剤は1ミクロンのフィルターでろ過し再びエンジンに戻す。回収溶剤温度が70℃に達したところでエンジン回転数を2500rpmに徐々にアップさせ更に温度を上昇させる。循環クリーニング開始から5分経過。
ところでAさんの愛車はターボ車であることを言っておく。
回収溶剤温度が75℃に達した。これからが本格的なクリーニングである。動弁系と機構細部のクリーニングを行う。
エンジン回転数をタービン音が聞こえる3500rpmにアップしタービン音を確認したがシャラシャラとチョッとノイズっぽい調子の悪い音だ。正常ならばヒュイーンと軽快な音がする。温度が78℃に達し回収溶剤は真っ黒である。
エンジン内部の付着物が確実に溶解されドレインから吐き出されているのが誰の目からでも良くわかる。経過時間は12分。
そろそろクリーニング終了である。エンジン回転数をアイドリングに戻しエンジン音が確実な静粛さを取り戻しているかを確認する。
回収増剤温度が79℃・循環流量5.1L/分で安定しあたかもエンジンが停止しているようだ。これにはAさんも驚きを隠せない様子でいる。
スロットルを操作し、4000rpmまでのレーシングをしたが乾いたエンジン音で完全燃焼を示した。レーシング後のアイドリングは文句のつけようがない程安定している。Aさんも更に驚きの様子だ。燃圧2.3kgを一気に0.8kgまで絞りエンジンの安定度を診る。全気筒ブレもなく音が軽く静かだ。燃圧を一気に下げたことで、燃料の過剰噴射が行われる。もし気筒別のクリーニングに不揃いがあれば、良くクリーニングした気筒は完全燃焼だが、不完全の気筒は燃焼異常が発生しピストンの下降速度が低下する。各ピストンはコンロッドでクランクシャフトに接続されており下降速度が違ったピストンが存在するとエンジン自体の振動がでる。
一般的にはこれが原因でアイドリング時のエンジン振動が起こる。
振動が発生している場合、アイドリングのみならず、下から上まで影響を及ぼしエンジンは常時大きなストレスを受けることになり寿命が著しく低下する。
このエンジンの場合、アイドリングの過剰噴射があっても振動せず、全気筒のクリーニングが揃っており完全燃焼していることが証明された。
アイドリングチェックの後燃圧を0kgに絞り込みエンジンへの供給を停止しエンジンを切った。オイル潤滑系のフィッティングの取り外しと復元を行った。
この時、ラジエータのアッパーホースはパンパンの状態であったことを特筆しておく。
Aさんにはクリーニング作業の終了を告げた。Aさんから『こんな短時間のクリーニングでエンジンの再生が出来たんですか、燃費の向上もあるんですか』との質問。
もう一つの治療ステージを完了すれば全てYESですよとの回答に、現状でのエンジンの静粛性に満足しているのかAさんの顔もほころんだ。
オイルエレメントを新品に交換しエンジンオイルを規定量充填し、エンジンを始動させアイドル〜3000rpmのレーシング後オイルレベルのチェックを行った。
0.5リッターの不足があり補充後、再度レーシングしレベルの再チェックを行い規定量の確認を行った。
Aさんへはこれでエンジンシステム再生の第一ステージが完了したことを報告すると共に、『この時点でのエンジン内部は、燃焼室内部に残留していたワニス成分や、カーボン・スラッジが除去され、ピシトンリングとシリンダーライナーのフェース残留物の除去も行われ、見掛け上エンジン各気筒の摺動抵抗が無くなりエンジンの再生が完了したかと思われがちであるが、実際にはあくまでもクリーニングが完了したに過ぎず、この状態で、Aさんに引き渡したとすると、数日後に間違いなく、Aさんからの苦情を貰うことになるのですよ』、と伝え、 第一ステージ序盤の暖気後、アイドリングから1400rpmで確認した常用回転域でのエンジン振動が、シリンダーライナーフェースの摩耗を示していることと、 第一ステージ完了時、ラジエータのアッパーホースがパンパンであったことから、少なからず、燃焼室からクランクケースへの燃焼ガスの吹き抜けを起こすことが考えられることを告げた。
結果、常用回転域では、エンジンの振動が再発生し、整備前と同じ症状を引き起こすことになる。元の黙阿弥状態となりAさんからの大きな不信を招くことになるので、第二ステージの治療を行う旨を説明した。
先ず、オイルレベルゲージからREVO注入のセッティングを完了させ、同時にオイルフィラーからREVOの注入を100cc程行うと共に、ラジエータキャップを外し、100ccのCOOLを注入しキャップを閉めた。
エンジンを始動させオイルレベルゲージから点滴セットによるREVO注入を開始した。50cc程注入したことを確認し、アイドリングから1400rpmのバンドでトレースレーシングを繰り返し、残りのREVO注入を行い、第二ステージ治療を完了した。
この時点では、アイドリングから1400rpmでのエンジン振動はもとより、
3000rpm以上でのタービンノイズの解消も確認できた。
ここで、Aさんへ、エンジンシステム再生が完了したことを報告した。
Aさん立会いの下アイドリングの安定性を確認しながら、500ccの燃料にブレンドしたJETを燃料タンクに注入した。
冒頭で登場したディーラーのフロントスタッフが15分程度の試乗を行い、試乗結果を告げずにエンジンを切りAさんにバトンタッチした。
今度はAさんによる試乗である。Aさんはエンジンを始動させた、ショートクランキングでエンジンが始動した。
Aさんはにっこりしながら試乗に出て行った。20分の試乗をおえて戻ってきたAさんの満足した顔を見て、完全にエンジンが再生していることが判断できた。
Aさんに調子を聞いてみると『なんか、自分の車じゃないみたいですね、』とのこと。
更に『アクセルが軽く、信号待ちではエンジン音が聞こえない位静かだった、走行時エアコンを入り切りしてもpower感が変わらない』との好評価が返ってきた。
我々が考えた通り、Aさんが満足する結果を出すことが出来たと、エンジンシステム再生の高品質と確実性を確信した。入庫時Aさんが不満を漏らしていた全ての不具合が解消したわけである。
ちなみに、Aさんが試乗中ディーラーのフロントは興奮気味に「すごい!」を繰り返していた。

◆エンジンシステム再生後の診断結果

さて、Aさんが“自分の車じゃないようだ”との好評価を下したエンジンの燃焼状態はどうであろうか。早速排気ガス計測を実施した。
先ず、アイドリング時、CO2=15.6%・O2=0.02%・CO=0.002%・
HC=2ppmで、2550rpm時は、CO2=15.8%・O2=0.25%・
CO=0.5%・HC=16ppmであった。ほぼ新車状態である。
いや、恐らく新車時以上ではないだろうか。
 Aさんはエンジンシステム再生前計測結果と見比べて、『新車はこんなに調子が良かったんですね、エンジンシステム再生後の感覚が再生前とは全く想像をかけ離れているから本当に驚きました』との満足感を再度あらわに表現していた。排気ガス計測も完了し、Aさんも納得したので、エンジンを切り、今度はオイルレベルゲージを見せた。
オイル色そのもので、スラッジなど微塵も付着していないゲージをみて、『まさに新車ですね』と一言、驚いた表情と嬉しさを隠せない様子であった。
最後に、オイル交換の重要性と、交換サイクルの目安をアドバイスして、『1000km走行後効果の継続性の確認のため経過診断を行いますので時間をとって来場してください』と告げると、快諾したAさんを見送った。乾いたエキゾーストノートを残してAさんの車は軽快に走り去った。
 今回のエンジンシステム再生、全工程の所要時間、Aさんへの詳細説明時間も含めて約1時間25分、実際のクリーニング時間は、約15分であった。
◆あとがき
新車のような好調なエンジンにならないか。
5年落ち以上の車を乗るユーザの本音であった。しかし、6万キロを走破した車のエンジンはもはや新車とは程遠く燃費の悪化やアイドリングの不安定、更にはエンストなどの厳しい現実を持つ。
車検の入庫診断や問診をベースに本格的なエンジン整備をしている業者は全国を見ても極まれである。
まだまだ、曲がる、止まるの車検整備中心の業者が主流であり、排気ガスの計測結果が仮に悪くても、適正な根本的な復元整備をユーザに推奨する光景がまず見受けられない。
今回、不特定多数の車を対象に本格的エンジン整備を目的としたエンジンシステム再生についてそのドキュメントを紹介したが、今、全国のユーザが本音とする燃費悪化、エンスト、その他の不具合を解消したいと考えていることを良く理解した上で、本格的なエンジン整備を考えて見てはどうだろうか。
現在、史上始まって以来の経済的不況状況にありユーザ負担を軽減した整備メニューの提供が望まれる中、これに合致するのが、非分解で確実にユーザを満足させられる再生技術があることを強調したい。
余談であるが、中古車市場も例外なく不況にあり、販売価格のダンピングが起こっている。各社適正価格での販売が困難となってきていると言う。
そんな中、エンジンシステム再生車が適正価格で販売実績を増やしている報告があり頼もしい限りと感じた。
エンジンシステム再生の整備対効果がユーザに確実に認知され始めている証ではないだろうか。
エンジンシステム再生は、現在はもとより今後の自動車整備の中にあっても、最先端の整備テクノロジーであることを特に強調するものである。
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★『日光いろは坂へ行く』街乗りドライバー編
4月の車検も無事に終わった愛車Z3.
オイル交換後、ゴールデンウィークの混雑を避け、日光いろは坂を目指す。
走行距離101231km、9時45分出発。

連休が明け、人影はぽちぽちでスイスイ一般道を進む。
日光市内の店も開店休業なのだろうか客も店員の姿も見えない。
細尾大橋から見える山肌には一部雪が残っている。日差しが強く、オープンにするのをあきらめ馬返しから第2いろは坂に入る。
昨日までの大混雑が嘘か?前方に3台の乗用車先頭にはトラックがあるだけだ。急カーブを3速でブレーキをかけずに進む。自販機を積んだのろのろトラックを抜きアウトコースに入る。S字カーブがつづくがスピードを維持しながら、構わずにカーブに突入する(自分的には乱暴な運転だ)。
さすがに体が持っていかれる。
小さな車体はぼこぼこした轍・継ぎ目でポンポン突き返しを感じる。飛んで走っている感じだ。
ハンドルを切る。スピンするとどうなるかわからないが、この車ならスピンしないと信じハンドルを切り、大きく進む。
リアのタイヤが2回キュキュッとなったが、それくらいで止まるわけにはいかない。お尻が勝手に動くことももちろんない。
とにかく私は、F1ドライバー気分!(端から見ると笑っちゃうスピードですけど)
小さなZに守られライトブルーのプリウスを抜く。
しかし、ルームミラーには追ってくるプリウスがあった。抜かされるわけにはいかない。街乗りドライバーが初めて攻めの運転を試みる。
なりふり構わずコーナーに向かうが、Zは路面に吸いつき沈むような勢いのままS字をクリアする。
しっかりハンドルを握り、フリ飛ばされないよう2速3速を繰り返す。
特に何かを感じるわけではないが、軽い車体のメリットってこういうことなのかと思った。
どうにか首位を保って、海抜1173m黒髪平で小休止。
空気がカラッとしており、眺望も素晴らしい。
新緑のカラーバリエーションも目に優しかった。
その反面、緊張で下着までビッチョリ汗をかいていた。
紙パックのジュースを飲もうとシートに戻ったら、さっきのプリウスが通って行った。
明智平からは対面通行なので、流れに乗って進む。
中禅寺湖の紺碧色湖面を尻目に、戦場ヶ原・湯の湖まで足を伸ばすことにした。
途中で立ち止まりたくない。そんなドライブ日和だったからだ。
硫黄の香りとうすい色の湖面を持つ湯の湖が現れた。11時15分湯の湖到着。
釣り人とボートを楽しむカップルを見ながら湯の湖畔で昨日の残り物(山菜のてんぷら丼)を頬張る。
空気はさらに乾燥しており、間近に見える山の頂には雪が残っている。
サングラスが無いとまぶしくて景色が見えないほどだ。
風は6月上旬のアルプスと言った気分にしてくれ、食後に厳選近くの足湯につかる。
ほんわかした心地に癒される自分がいたが、そこで肝心なことを思い出した。
一気にいろは坂を上ってしまったが、上ることに必死で肝心な足回りのレポートを忘れていた!
小一時間辺りを散策し、冷静さを取り戻しいざZに乗り込む。
シートに深く腰掛け、腕をきちんと伸ばしハンドルを握る。
華厳の滝を通り越し、いよいよ下りの第1いろは坂を降りはじめる。
3速から2速、途中の看板は1速に落としエンジンブレーキを使えと出ているが、2速で十分エンジンブレーキがきく。
はじめは小さく回っていたが、すぐに前方の車に追い付いてしまうので、大きく回ることにした。
グイングイン、自分はあまり動かないで車が回転してくれる。だから、カーブを曲がるのがすごく楽で、ぜんぜん怖くない。途中で2台の車が右によけてしまった。
シートに体を傾け、車の鼻先がくるんくるんと向きを変えながらS字を進む。お尻が振られ、車体がふらつくことがない。
路面に張り付いた4輪は、カーブの所ではピタッと重心を下げて張り付いてくる。
スパイダーマンの指のような感触だ。
勾配がきつい所でのプレーキにも関わらず、体が前のめりにつっこむことなく自然な感覚で速度を落とす。
大きな回転でも、スローモーションの世界を見ているような冷静さで運転が出来る。
汗をかくこともなく、体が前後左右にぶれる事もなく、あっという間にいろは坂を下りてしまった。
上りよりも下る時の方が、車の重心がぶれずにフラットの状態を体感できる。
そこが、ミラクルチューニングのスゴイところ!

走るのがこんなに楽しかったかしら?
自分ってこんなに運転うまかったのかしら?
と一瞬でも錯覚されてくれて、魔法のチューニング。
今市のGSで燃料を補給するが、満タン法で14.1/リットル。
いろは坂で2速3速を多用したにもかかわらず、この燃費に拍手(パチパチパチ)。

タコメーターも3000回転を行ったり来たりだったのに・・・すごい。
腰の痛みもまっくない。
浮いたお金で、帰り道タイヤキを買った。
自宅に戻り、お茶で一服後つくづく思った。
冷却水に入れた魔法の液体と、足回りに施されたこれまた魔法の塗膜剤。
信じがたいが、確実に車は進化を遂げている。
もう一回いろは坂へ行ってこようかとさえ思えるほど運転が楽しいドライブ日和だった。
「行ってもいいぜ〜」車庫の中でノーマルZ3が答えてくれそうでブルっときた5月6日の木曜日。
車が古くたって、ミラクルチューニングでjリニューアル可能!
ぜひ信頼できるメカニックと相談のうえ、迷っているあなたは実行あれ!
施工時間はわずか2時間程。
素敵なカーライフをより実りのあるものにして下さい。(体験者より)


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■これでいいのかディーゼル車検
車両法で定められている車検は車の所有者に課せられた避けられない義務である。小生も複数の車を所有しているが為、皆さんと同様にその義務を果たしている一人でもある
今まで疑問すら待たずただ時期が来れば受けていた車検であったが、ここにきて興味もあり、一度車検の現場実態を調べてみようと栃木県の宇○宮の車検場へ出向いた。特に今回はディーゼル車検に絞り、1ラウンドから半日粘ってみることにした。テスターライン1に待機すること10分、トヨタの80系ランクルがライン前に来た。結構外観が綺麗で足回りもいじってあるおしゃれな車、スムーズにラインに侵入するかと思いきや、検査員からの一言『今度は黒煙は大丈夫ですか?』今回が2度目で1度目は黒煙オーバーでアウトになったようだ。『大丈夫だと思います』と持ち込みドライバー。更に検査員から『ちょっと吹かしてみてください』と言われドライバーはゆっくりと吹かし始めたが『べた踏みで踏んで下さい』と検査員からの指示にドライバーは恐る恐るアクセルを踏み込んだ。『もう一度お願いします』と更なる検査員からの指示『踏みまーす』と今度はアイドリングから一気にアクセルを踏み込んだ。するとどうだろう中間域から驚くほどの黒煙がマフラーから確認できる。黒煙がライン2まで拡散し【そんな黒煙ぐるま、車検通すな】とでも言わんばかりの迷惑顔の作業スタッフ。『これじゃー通せないなー』との検査員の判断とは対照的に困り果てたドライバーの顔。しかしライン1の待機エリアには10台以上の検査待ちの車両が順番を待っている。『空ぶかしで黒煙を抜いてから再入場して下さい』と検査員指示。この一言に小生もいささか驚いた。このランクル、計測数値など見なくても、50%をはるかにオーバーしている。黒煙シートとの比較から70%異常は確実に出ている。ランクルのドライバーはライン1を離れ洗車場へと移動し、空ぶかしを繰り返している。10回ぐらいだろうか排気黒煙が先ほどに比べ減ってきたが50%以下をクリアしてはいない。困惑そうなドライバーの顔、何やら携帯でどこかと連絡を取っている様子。おそらく会社からの支持を仰いだのだろう。・・・っと思いきや今度は洗車ホースをマフラーにつっこみ始めたではないか。興味シンシンで小生もさりげなくその場へ移動し行動を見守った。50cmほど突っ込み蛇口を開け始めたが、1分もたたずに水がマフラーからあふれ始めた。そのままの状態でアクセルを軽ーく踏んでいる。突っ込んだホースは勢いよくマフラーから吐き出され、マフラーからは激しく水が噴き出している。どうもマフラーにこびりついた煤(スス)を洗い流しているようだ。
マフラー洗浄を5分位したであろうか・・ホースを抜き再び空ぶかしを始めた。今度はべた踏みしている。空ぶかしを重ねるごとに黒煙が確実に減っている。中間域から全開までがクリア出来そうな状態になり、再入場の為ランクルは待機スペースへと移動していった。3台がライン1へと消えていった後、お待ちかねのランクルの順番がきた。検査員から指示があったのだろう、ライン前で空ぶかしをしている。何事もなかったようにライン1へ吸い込まれて行くランクル。10分位でラインから吐き出されてきた。無事車検をパスしたようである。ラインを出たランクルは事務所前に駐車し、継続処理へと移ったようである。30分の後事務処理を終えたドライバーが戻ってきた。安心したかのような顔で車に乗り込み検査場の出口へと向かっていったランクルのマフラーからは目視容易な黒煙がモクモクと吐き出されていた。更に一般道へと走り去るランクルは後部から車検をパスしたとは思えないほどの黒煙を吐きながら視界から消え去って行った。ランクルの所有者が気の毒に思えた瞬間であった。
国の定めた公的検査機関がこの様な処方を被検査車両に施し車検をパスさせていること、さらにこのことが日常茶飯事に行われている事実に驚きと国への失望感を抱かざるを得なかった。非常に後味の悪い現実を見てしまった思いである。
国がCO2の削減を訴えようが、クリーンな環境をと叫ぼうがこの様な現実からはその答えは絶対に見つからないし、見つかるはずもない。言い換えれば自動車、特に使用過程車に対しての排気環境対策と関係機関への指示は事実上何も何もされてないのではと大きな疑問を持つ結果となった。一過性の車検パスに対して環境対策は結果を得るまでは継続して行なわなければならない重要な人類に対する課題ではないだろうか。

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